Book: 『同じ時のなかで』
2010/09/21 コメントする
【本】★★★★1/2
題名:同じ時のなかで
著者:スーザン・ソンタグ
(2009/NTT出版)
2004年12月に永眠したソンタグ氏が、精力的に世に訴えたエッセイやスピーチをまとめた書籍。美について、ロシア文学、9.11、9.11以後、アブグレイブ刑務所での拷問が意味すること、授賞式のスピーチ、写真論など、多岐に渡るテーマでありながら、「人とは何か、生きるとは何か、美とはなにか」という姿勢が貫かれている。真の知識人というのは、作家がそうであるように、ジャンルや国境を飛び越え、人をより自由にしてくれる存在なのかもしれない。そいういう楽しみと深みを教えてくれる一冊です。本著に収録されている「言葉たちの良心」エルサレム賞受賞スピーチは、とてもすばらしい。機会があれば、ぜひご一読を。
作家がすべきことは、人を自由に放つこと、揺さぶることだ。共感と新しい関心事へと向かって道を開くことだ。もしかしたら、そう、もしかしたらでかまわない、今とは違うもの、より良いものになれるかもしれないと、希望をもたせること。人は変われる、と気づかせることだ。
(p.224)


























