産廃サミット

三連休の初日、かつ上野毛という立地にも関わらず、たくさんの方に来場していただきました!  今回は、【産廃サミット】だけ開催されている会場だったので、ワークショップに参加された方も時間に余裕をもって来られていました。そのためか、とても有意義な時間を過ごすことができました。

産廃サミットフォトギャラリー  >>> こちら

大平合宿

今年の4月から、日本民家再生協会による「民家の学校」という講座を受講しています。日本の伝統的技術や暮らし方を体験を通じて学ぶすばらしいプログラム。講座の目玉ともいえる信州の山中の集落、大平宿にて二泊三日のワークショップに参加してきました。古民家を掃除、修繕、そして囲炉裏や釜戸で煮炊きをし、夜を過ごして見えてくるものがあるのですね。身体を包み込んでくれるような豊かな時間をどうしたら現代の暮らしに落とし込み、FabLabの活動に活かせるのかずっと考えていた。すぐには答えは出なくても、暗黙知としてのヒントがたくさんある気がしてなりません。

Zipper Slipper : fumifumi

Loftwork x FabLab Workshop 02

Loftwork x FabLab Workshop 01

記念撮影03:

匠技ワークショップ:建具解体

匠技ワークショップ:塗料編【柿渋】

FabLabKamakuraのスペース拡張リニューアルに伴い、蔵の外壁塗りをすることに。日本で古くから使用されている柿渋という自然塗料を使用しました。柿渋は、家具に少し塗ったことがある位で、外壁全体に塗るという建築的経験は今回が始めてでした。

柿渋塗りWorkshop>>>詳細はこちら

13,14日と確保した作業日両日は、35度以上の猛暑日。参加した方々をはじめ、オーナーや講師をつとめた大沢夫妻、そして自分自身も熱中しすぎて、熱中症にならないようにこまめに水分補給をいたしました。しかし、暑かった。。。柿渋の面白さ、そして難しさは、最終的な仕上がりが予測できないこと。今日塗った色が、時間とともに変化をしていく。デザインと時間のことをここ数年よく考えるのですが、やっぱり使っている人になじんでいくような意匠は、心が落ち着きます。使えば使うほど味が出てくる方が乙な楽しみがありますよね。

そういう風に人生や人間関係も積み重ねられたら、言う事ないですね。日々精進いたします。

KID’S WORKSHOP2011

好評につき、今年も東京ミッドタウン・デザインハブでKID’S WORKSHOPを開催。私がFabLabの活動に参加しはじめたのも、去年の夏に行なわれたこのキッズワークショップからです。なんだか遠いことのように思えてきます。当時は、何をしていいかがわからず、とりあえずクラフトロボを購入し、いろいろと遊んでみることからはじめていた。交通事故からリハビリの成果もあり、身体もだいぶ動けるようになってきた時期だったので、何かこれまでとは違ったことをしたい、していきたいと思っていた時にFabLabの活動に出会えた。人生って面白いな、とつくづく思ってしまう。

今年のKID’S WORKSHOPは、去年の「ほぼなんでもつくる(ただし紙で)」という自由な枠から、もう少し段階的な手順を追ったプログラムにしている。平面と立体、展開図の考え方や、手でつくることと、工作機械を使うたのしさの両方を味わってもらうことを意図して、FabLabJapanメンバーのIさんが綿密に計画したもの。今後の教育プログラムとして展開していけたらいいですね。小学校一年生に12面体の展開図を書かせるということも、はじめから無理だと決めつけてしまっていた大人たちをよそに、試行錯誤しながらやり遂げてしまう子供達。これには、驚くというより感動してしまった。可能性を狭めている固定概念というボトルネックが、スポッと取れる瞬間を見た気がした。

記念撮影02:

どれだけ大きいか、伝わるといいのですが…

直径2mのソーラークッカー

まぶしくて目がムスカ状態、ウィンナーを焼く前に自分がこんがりしてしまいそうです。

記念写真01:

オランダのデルフト工科大、カーネギーメロン大学でご活躍され一時帰国している、Hironori Yoshidaに 特別ワークショップをしていただきました。

ワークショップ事業を進める中で、きちんと記録し残していくことも大切なこと。というわけで、この素晴らしい蔵のフレームを使って記録を残していきたいと思います。記念すべき第一弾!ロフトーワークの林さん、森美術館館長の南條さんらが遊びにきてくれました。

私でI君が隠れてしまっていて、ごめんね。。。

GW期間限定 : Fab Workshop

ゴールデンウィークになるとたくさんの観光客が鎌倉にくるということで、オープン前ですが蔵開きをすることに。場当たり的な企画だったので、どうなることかと思いきや、とても多くのことを学ぶことができました。こうした実践しながら学習していくことが大切になっていくのですね。下記に日々の出来事の詳細を記載しました。

4月30日

5月1日

5月3日

5月4日

(FabLabKamakura公式サイトより)

FabLab Japan Workshop

FabLab Japanの活動に楽しく参加しています。学生時代から取組んでいる、ものづくりの楽しさ、ものづくりの過程で形成されるコミュニティやコミュニケーションの可能性を模索する方向性がリンクしており、とても面白いです。

「つくりかた」の未来

FabLab(ファブラボ)とは、3次元プリンタやカッティングマシンなどの工作機械を備えた、誰もが使えるオープンな市民制作工房と、その世界的なネットワークです。現在までに30ヵ国以上で FabLab が立ち上がり、子供から専門家まで、DIWO(Do It With Others) の精神で連携しながら、自由にものづくりをする活動が始まっています。

FabLab Japan は、私たちが住む日本にも、ひとりひとりの「つくりたい」という想いをカタチにする場を拡げていくことを目指し、情報の共有、ツールの紹介、ワークショッ プ、物理的なスペースの立ち上げなど、さまざまな「つくりかた」のサポートを行っていきます。(FabLab Japan 公式サイトより)


ワークショップでは、Craft ROBO(クラフトロボ)というカッティングプリンターを使用し、子供たちと一緒に好きなものをつくる。最近の小学生はいったいどんな感覚をしているのか、まるで想像がつかなかった。携帯、インターネットが当たり前にある暮らしはどんな感性を生むのか。なんてことを考えていても、やっぱり自分が面白いと思うことやすごいと思うことは子供にも伝わる。なんだかそんな発見がある。そして、女の子と男の子では全く興味の抱くものが違うということ。一体この違いは何なのだろう。細かい作業を粘り強くやる子、兄弟や祖父母のためにといろいろ作る子は、圧倒的に女の子だ。暴力的で気が散ってしまうのは、男の子に多い。それでもひとりひとりの子がとてもかわいい。性格が持つものを活かせればどの子も、とてつもない才能に溢れている。そんな発想や仲良くなる過程を体験できたことは、本当に得難い体験でした。


2時間という限られた時間の中、その場で希望にそったものをデータ化して切り出すというのはむずかしいので、事前にひな形データを作成しておく。そのデータをカスタマイズし、紙の色を変えたりするだけで印象が全く違うものになるから驚きです。担当した子と一緒に紙の指輪を作る。2Dに慣れた世界からリアルな3Dの世界へ飛び出す感覚を味わってもらいたかったのが、うまくいったようです。手でつくるというのは、もちろん大切です。私も手でつくることは大好きです。一方で、機械の良さもあります。両方のいい部分を取り込みながら、いまのやり方で遊びながら学ぶという方法もできるのではないでしょうかね。既成品を買ってくるのではなく、自分でつくる。インターネット、デジタルカメラ、3次元プリンターを使えばとても現実的な話になってくる。これからのアート、デザイン、いろいろなクリエイティブな可能性があるよう予感がしてなりません。世界ではすでに起こり始めている。

『世界を変えるデザイン展』 ワークショップ  no.7

「形にしないワークショップ」 (その2)
若者の防災意識啓発、防災力向上のためにできること

建築、デザイン、都市計画、社会学など異なる分野で活動する20代、30代の若者が防災意識の向上について考えてみる。A、B、Cとチーム別に分かれ、初回はメンバーと顔合わせと意見交換を行い、中2週間WEB上でやりとりをしながら公開プレゼンテーションの準備をするというかなり強引な企画。しかも勤務時間外に作業を行わなければならない。主催者側も、実験的な内容であるからどんな結果でるか楽しみだとういう。ご縁があり、私も参加することになりました。






Aチームからプレゼンテーションがはじまる。「そもそも防災意識」って?という問題からはじまり、経験値、物質、知識といった総合的な要素で構成されているのが防災意識になっているのではないかという結論から、さまざまな提案へと移行していく。アウトドア、防災カプセル、四コマ、バレンタインや母の日の贈り物、脱出ゲーム、サバイバル、伝書鳩、身ひとつ、といったキーワードが散りばめられた画面から、可能性を模索するような発表だった。オブザーバーをはじめ、「身ひとつ」に対する賛同者も多かった。身体を道具として使う、防災モジュールというのもありかもしれない。


Bチームは、日常生活の中で楽しみながら防災意識や知識向上させていくプランを発表する。15年前と現在では、情報を取り巻く環境が劇的に変化し、個人が情報を発信することや意見や感覚を共有すること自体がWEB上で普通に行われている。入口としてWEBや携帯電話などのデジタルコンテンツの仕組みを積極的に活用しながらも、アナログ的な防災知識へと結びつけていく。若者のみならず、高齢者などを含めた全年齢層で共有できる知識が防災でもある。そこで、「第六感」の統計を集め、「虫の知らせ指数」としてiphoneのアプリ、電車内の電光掲示板などで指数を共有する。天気予報のような感覚で毎日チェックをしながら、%の変化で色や表示される情報も変化していく。高齢者にはパソコンやiphoneの操作はまだまだ難しい状況を加味し、デジタルでありながらアナログの懐かしさを感じることができる「盆栽」を利用し、盆栽型インターファイスを考案する。虫の知らせを感じた時に簡単にボタンが押せる仕組みになっている。この「盆栽」という言葉は、ローマ字にすると「Bonsai」、そして「防災」は「Bousai」と「n」をひっくり返しただけという優れもの。駄洒落の世界を貫きながら、先人の深い智恵へとアクセスするロマン溢れるプロジェクト。


Cチームの発表は、作成されたカードゲームを各テーブルで実際に遊んでみるものだった。カードに書かれた質問に答えるいたって単純なルールだが、人間性が垣間みれる興味深いもの。パスは一回、積み上げられたカードを一枚めくり、震災時に体験するであろう事柄をシュミレーションしながら答えなければならない。すでにiphone上で『もしも』というアプリケーションを作成し、もうすでに完成されているプランに驚くばかり。iphone上のアプリケーションでは、やんわりと防災へ誘うために全く関係ない質問バージョンも混ぜられており、これがまた懇親会で大盛り上がりなのでした。初対面の人でも簡単に打ち解け合うことができる魔法のツールにも見えた。普段は覗けない意外な発想の源泉に触れることができたりします。


ワークショップの総括では、全チーム似通った提案を予測していたが見事に裏切られたことは、本当に驚きだったという。そして、防災意識を楽しみながら日常へとじんわりと浸透させる姿勢が共通していたという指摘があった。プロダクトをデザインすることが最終目的であるなら、結局そこからしか出発することができなかったであろう。今回のように問題そのものを捉えなおし形成されたアウトプットは、実にのびのびとしていることに気づく。あえて『形にしないワークショップ』としたことで発想自体がより自由なものになってくれたことは、主催者したプラス・アーツの永田さんはじめ多くの参加者にとっても新鮮な発見であり、今後も展開していきたいという。

私が参加したBチームは、誰が抜けてもプランが成立しなかったであろう絶妙なバランスがあった。短い期間だったけど、個性溢れるメンバーとのやりとりを思い出すだけで、今でもちょっと笑えてきたり。

『世界を変えるデザイン展』 ワークショップ  no.6

Life-日常から感じる世界とのつながり

ゲスト:

古屋典子(外務省・地球環境大使夫人)
池上清子(国連人口基金東京事務所所長)
北島大太朗(日本緑茶センター株式会社取締役)
生駒芳子(ファッション・ジャーナリスト)

命と深くかかわる衣食住からの視点からできることを考えてみる。ジャンルの異なる多彩なゲストを迎え日常をとらえなおしてみる。古屋典子さんは、外務省・地球環境大使夫人として7カ国に滞在した経験の持ち主。南アフリカ大使夫人という肩書きに個人としての存在のなさに戸惑いながらも、できることを一生懸命してきた食卓でのおもてなしの心が好評を得て、新たな活路へと繋がった。報道とは裏腹の南アフリカの美しい自然、そして途上国の子供たちの健康向上のための「手を洗おう会」の活動などを丁寧に話される。ふっと感じるプラスの空気をキャッチすれば、人生をより豊かにしてくれる貴重な出会いが待っていると気づいたという。柔軟にそして色々な価値観を持つ人との出会いを大切にしてほしいという力強いメッセージを頂く。

国連での豊富な経験を踏まえながら、世界の人口問題を分かりやすく解説してくれた池上清子氏。社会問題とされる先進国での少子高齢化社会、途上国では人口爆発による森林伐採や飢饉などは、人口のバランスが大きく左右している。人口問題対策として一番重要視されるのが、増加、減少といった数量ではなく、「社会を構成する一人ひとりの人間が、どこでどのように暮らし、どう子供を産み育てるか」(リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)を守り、自由と意思によって子育てができる環境を整えることが大切だという。そして、途上国において人口問題と直接関わる妊産婦の劣悪な状況は時代を経ても、医療環境、社会的地位、サポート体制などの改善がなかなか難しいという。家族計画、母子の健康が人口問題の解決策のひとつであれば、未来を牽引していく先進国が率先して政策にもっと目を向ける必要があるという。だからこそ、税金の使い方にもっと注意深くなってほしい、そして選挙へ参加することが実は世界と繋がっているという説得力のある決めの一言は見事でした。

北島大太朗さんは、緑茶、ハーブティーなどの嗜好品の事業を展開しながら、まだBOPという言葉取りただされる以前からモロッコでの女性自立のための対策として行っているアルガンオイルの活動の紹介をする。「美白」「メタボ対策」をしながら、社会的貢献や砂漠の緑化にも寄与している女心や男心をくすぐる優れた商品。何も特別なことをしなくとも、社会貢献はできるという。

オルタナ生駒芳子さんは、VOGUE、ELLEなどのファション誌、2004年よりmarie claireの編集長を務めたのちに、ライフスタイルから展開できる社会貢献やアート活動など幅広く活躍する。大量生産により、ファストとファグジュアリーの二極化が顕著になった2000年以降、「何がいい、悪いか分からない状況」と指摘する。2005年からラグジュアリーライフとエコライフのバランスを考えたライフスタイル『エコ・リュクス』を提唱。ファッション業界の方が農業よりも水を多く使用し、大量のゴミも出すという。こうした事態を踏まえながら、買い物で世界を変えることが出来るのだと強調する。ものづくりを考える人が当たり前のことを考えるだけのことと言い切る。急に生活をシフトすることはできないから、少しずつ変えていくしかないという。「本当の企業のあり方」について新しい角度から切り込んでいる雑誌オルタナにも参加しておられ、意識の向上に務めている。


実は、子育てが一番の社会貢献なのよ

最後に、グッとくるメッセージが心に響く。


異なる分野のゲストの方々だが、生活を営むという視点では見事に響き合うものあった。社会貢献と肩に力を入れなくとも、意識を少し遠くまで広げ、人との関わりを大切にし、一日一日を丁寧に暮らすことが自然と未来を創っていくという、当たり前でおろそかにしがちなことを再認識するのでした。

『世界を変えるデザイン展』 ワークショップ  no.5

現地の生活環境に配慮したデザイン開発

東京造形大学でサスティナブルプロジェクト専攻領域で教鞭をとる益田教授によるワークショップ。興味と意欲さえあれば実際に渡印視察も可能だとのこと。毎回ワークショップが行われている会場と展覧会との関係性も面白い。益田教授からインドでのアジア諸国での大気汚染やマスク使用率の現状、さらに国別によるマスク着用に関する抵抗感の違いなどが説明される。

マスクプロジェクトとしてプロダクト開発することを念頭に起きながら、10分間隔で参加者が各テーブルを巡るような形で議論を進めて行く。各テーブル1名だけを残し、80人ほどの人数が何度も大移動を繰り返す。繰り返すうちにみなさん慣れてくるようで、自己紹介そっちのけで「私は、こう思いますが、どうでしょうか?」とテンポよく議論がはじまる。プロジェクターで、「あなたは、なぜマスクをしますか?」といった問いが映し出され、議論のきっかけから問題の本質に迫っていく形式だ。なかなか考えられている。入れ替わり立ち代わり、たくさんの方々とやり取りをしていくと、シャイな日本人というのは、ひとむかし前の人種なのかもしれない。

シャップル時間終了後、流れ着いてできた即席のチームで、各自プランをまとめ、一人一案のマスクを張り出し発表する。現地の生活様式にマスクを近づけるためにストールにマスク機能をつけたもの、数学に強いインド人の気質に火を付けるようなドリル式チャレンジマスク、手袋に水かきのようなモノがついたものなど、発表を聞いているだけでいろんな考えの人がいて楽しい。

「マスク」を受け入れる社会の状況にあった取り組みのタイミングをデザインする。最初に、大気汚染の影響と「マスク」の重要性を知る。次に学習で理解を深め、自分たちで作れるのならやってみる、そして最終的に世界で共有できるようなアイデアを創造するというプラン。限られた時間でしたが、チーム一同大きな収穫を得ることができました。


『世界を変えるデザイン展』 ワークショップ  no.4

「形にしないワークショップ」 (その1)
若者の防災意識啓発、防災力向上のためにできること

地震EXPOEXIT TO SAFETY展でお世話になったプラス・アーツ主催によるワークショップ。参加者が各ジャンルから招待される形式になっているので、参加したくとも自分が参加できるとは思わなかった。しかし、みかんぐみの曽我部さんから「こういうワークショップがあってさ、興味あるなら参加してみない?」と連絡を頂く。すぐさま参加のご返事をする。人生のご縁やタイミングとは、なんとも不思議なものですね。

今回のワークショップでは、あえて「形にしない」ということを前提にしている。デザイナーが集い何かの成果としてアウトプットする企画にしてもらいたいと要望があったが、もうすでにプロダクトデザイナーの深澤直人氏、グラフィックデザイナーの佐藤卓氏などそうそうたるメンバーが審査員を務めた『防災グッズコンペ』、各ジャンルのデザイナーが防災に関するプロダクトを提案した『EXIT TO SAFTY』(アクシスギャラリー)などを手掛けている経験があるからである。時間的制約などを考え、内容の薄い結果になるだけであれば、発想の枠を取り払い自由な対話を行う方が面白いし実験的だ、ということに至った経緯がある。

20代、30代のアート、建築、デザイン、都市計画、社会学、経済学といった分野から3~5名が選ばれ、3チームに分かれ議論を進めていく。2回に渡る全体会議が設けられているが、実質初回に顔合わせ、2週間遠隔でのやりとりをし、次の回でプレゼンテーションをするという、かなり無理のある内容。ですが、このような制約が逆に面白いのかもしれない。震災についての現状データやこれまでの活動内容を把握しておくために、事前にプラス・アーツ側から資料が送られている。イザ!カエルキャラバンや寄藤文平さんの地震イツモノートなど。

私はBチームに所属し、メンバーの方と議論をしていく。といっても固苦しくなく、フラットでおしゃべりのようなやり取りの中にアイデアが幾つも飛び出してきた。とても良い感触のする方々とのやりとりは、一体どこへ向かうのか楽しみです。

懇親会話足りない、オブザーバーの方の話をもっと聞いてみたいと、ワークショップ終了後も懇親会が設けられる。場所やお酒、座る位置でまったく違った関係性が生まれるから、空間は面白い。お酒がまったく呑めない体質なのですが、心地よくなっている方と心地よく過ごすのはとても好きなので、いろいろなお話を伺わせて頂きました。Bチームで上がっていた話題と絡めながらあれこれ考え夜は更けていくのでした。

人が一番面白いのかもしれない。



『世界を変えるデザイン展』 ワークショップ  no.3

問題を考え、世界の構造を体感してみるワークショップ

ワークショップ前半、世界の貿易構造を鋭くついた「貿易ゲーム」を参加者全員で体験する。ゲームとはいえ、よく考えられた内容に目からウロコが落ちる。後半は、活動するNGO団体の方々によるプレゼンテーション。

ゲームのルールは、配られた封筒の中にあるものを活用しながら現金とされるクリップを増やしていくもの。定規、A4用紙、鉛筆など。各チームの封筒の中身は、それぞれ違うが詳細は知らされていない。チーム内で、大統領、情報大臣、産業大臣、市民と役割を決める。情報大臣は、各チームに赴き交渉することができる。教室の前にはマーケットといわれる所が設けられ、発表された規格どおりに作られた、丸、三角、四角などの紙を持ち込み現金化することができる。ちなみに、マーケットが発表する取引価格は随時変更するので注意しなければならない。


変動するマーケットや紙資源を持っているチーム、分度器やハサミなどの道具をたくさん保有しているチームがあることが分かる。いくつかのチームが同盟を組んだり、マーケットから情報がよく流れているチームなど、みんな夢中になるほどに情報やコネクションを保守するようになる。ゲーム時間終了後、チーム内にある現金を計算し発表する。驚いたことに、一番多くのお金を保有しているチームは、マーケットから価格変動する前に情報を得ていたり、取引も他のチームよりも優遇されたことが発覚した。

配られた封筒、情報や仕組みなどに世界市場を反映させた事柄がぎっしりと詰まっている。参加者の多くがゲームに取り込まれてしまい、お金に我を見失ってしまったことなど、気づかされたことがあまりにも多くみな驚きを隠せない様子でした。お金を稼ぐことが全てなのか、ゲームの前に大領領が話し合うことは可能だったのか、一体、本当の問題はどこにあるのかなど、話題は尽きないのでした。

ワークショップ後半は、ヒマラヤの山岳地域で自然エネルギーを利用したソーラークッカーの普及活動をするジュレーラダック、途上国の子供達のサポート支援を多岐に渡り行うプラン・ジャパン、絵本や書物を通じて教育支援を行うシャンティ国際ボランティア会の発表が続く。現地のニーズを捉え実践的なすばらしいプロジェクトの数々。今までにない視点として印象的だったのは、日本の絵本に現地の言葉の翻訳シールを貼り子供たちに届けるものだった。一から新しいものを創るのではなく、そっと手を加えるというだけで充分にアクセスできる分野があったとは。可能性がどこまでも広がる気がするのでした。

『世界を変えるデザイン展』 ワークショップ  no.2

Practical design to Reduce Poverty
デザイン思考が生み出すイノベーションとは?

カンファレンスでもスピーカーを務めた、Ilona de Jongh 氏によるワークショップ。前半は、彼女がこれまで取り組んできたプロジェクトや、その中で培われた考えを紹介する。デザイナーが素材を選び、生産プロセスに関わることで大きく世界の構造を変えることができる。問題は、ごく身近なところでも、発見できると。綿密なリサーチ、技術、発想、教育、アート、食、いろいろな事柄を組み合わせプロジェクトにしてしまう力は、本当に圧巻です。


↑廃タイヤを使用した教育プログラム「Learning Landscape」


後半は、実践篇。今回のワークショップ用にアレンジされた「Learning Landscape」は、等間隔に並べられた椅子の座面に世界各地の首都が書かれた紙が置いてあるものだった。二つのチームに分かれて、椅子取りゲームのように一人づつ対戦型で争奪戦が開始される。「エジプト!」と叫ばれ、いちもくさんに「カイロ」と書かれた紙の椅子に突進する。我を忘れてみな興奮してしまう。参加者全員が和むのにさして時間はかからなかった。

その後、5、6名のチームになり、実際のデータベースを元にプロジェクトを企画し発表をする。既成の概念に囚われずに「GO!CRAZY」とアドバイスするイローナ氏。プレゼン用に紙コップ、紙皿、割り箸、模造紙などが配られる。一体どうなることやら…と思いながらも、蓋を開けると各チーム個性的で面白いプロジェクトに驚く。全プレゼンテーションが終了し質疑応答を続ける中と、とても深い問題まで至った。途上国を支援する場合に、本当はどこまで背景を掘り下げて考えなくてはいけないのか。先進国に搾取されるような農業や貿易の構図、政治的、歴史的背景も強く関わってくる。「幸福度」という点でも先進国の押しつけになっていないのだろうか。何を判断基準として支援をすれば良いのかなど、複雑に絡み合う状況が見えてきた。


デザインは力強い可能性を秘めている

Ilona de Jongh

『世界を変えるデザイン展』 ワークショップ  no.1

「Practical design to Reduce Poverty
社会・経済・環境に相互利益を生み出すデザインとは」

カンファレンスのスピ-カーでもあったデルフト工科大学のJan氏らによるワークショップに参加。通常3日間かけて行われるものを5時間まで短縮し、1つのプランまで落とし込むという挑戦的なものだった。チーム内には、起業家、リサーチャー、エンジニア、NGOの方など、今までお会いしたことのないタイプの方々ばかり。共同作業というのは、なかなか興味深いものがあります。

【 概要 】

本ワークショップでは、以下の2つの事例を通じ、顧客のニーズ、新しい価値の創出、コンセプション、事業モデルと市場定義の策定を通じて、統合的な商品開発イノベーションプロセスの紹介する。

・インドにおけるヘルスケアの事例
・カンボジアにおける再生可能エネルギーの事例

途上国の課題を理解し、先進国で使われている技術・機能・素材をいかに途上国の課題解決やサステナブルデザインに転用できるのでしょうか?

現地でリサーチをしていないため、与えられた情報でプランを組み立てなければならないのだが、このシュミレーションを行うことで、何を気をつけなければ行かないのか、どこが重要なポイントになってくるのかがおのずと見えてくる。メンバーの発言や提案は、結局はその人の経験と人となりと重なる。こうした気づきも、このワークショップの醍醐味なのかもしれない。

『世界を変えるデザイン展』 カンファレンス no.2

Design Innovation ~世界を変えているデザイナーたち~

Philip社、オランダのデルフト工科大学の意欲的な活動、そしてパワフルかつ茶目っ気たっぷりのIlona氏に魅せられしまう。若干25歳だとは思えないほど、明晰な思考と行動力をもった女性だ。当事者から実際に話を聞けるのは、日本発ではないだろうか。現場を踏まえた上で提案される様々なプロジェクトは、思考のボトルネックを取り払いアイデアをより自由な領域へ誘ってくれる刺激的な魅力に溢れていた。








01

「Lighting the World  ─インハウスデザイナーが創出するニューマーケット」


スピーカー:Frank Altena氏(Sustainability Director, Philips Lighting)

【概要】
Philipsは、2000年代より発展途上国をターゲットとした製品開発に取り組んできた。エネルギー効率の高い「光」のプロダクトを開発することで、生活改善、環境配慮、企業価値の創造を実現。フランク・オルタナ氏が、企業内デザイナーだからこそできる、デザインプロセスを語る。


02

「エマージング・マーケットにおけるデザインの可能性」
スピーカー:Jan Carel Diehl氏(デルフト工科大学
D4S(Design for Sustainability)プログラム助教授)

【概要】
発展途上国の人々と協働し、エンパワーすることで生まれるデザイン。カンボジアで活躍するkamworks(カムワークス)やアフリカの現場での事例を交えながら、エマージング・マーケットにおいて必要な「デザイン」の最前線を紹介する。


03

「デザイナーができること  ─DESIGN CAN CHANGE THE WORLD」
スピーカー:Ilona de Jongh氏(Sprout Design)

【概要】
「デザイナーには世界を変える力がある。デザイナーが素材を選び、設計することで生産プロセスが変わるのだから」と語るプロジェクトデザイナーのイローナ氏。彼女が全世界で、さまざまなプロジェクトを推進するなかで、感じたことを語る。

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