Book Picks

【本】★★★★★
名:利休にたずねよ
著者:山本兼一
(2008/ PHP研究所)

茶の湯や千利休に精通してなくとも、その神髄が何たるかが見えてくる。利休の審美眼、人物像、霞みの奥にある秘め事が、ランダムな時間軸に並べられた24 の茶の席と歴史上の人物とのエピソードとともに見え隠れする。こんなにも斬新な歴史小説があったなんて、驚きです。ページをめくる官能に酔ってしまうほ ど。厳選された対話の奥深さ、人情の機微の巧みな描写も本当にすばらしい。

詫び、寂び、黄金の茶室、北野大茶会……茶の湯を通じて向かい合う空間や茶道具、料理、真剣勝負の人生、男女、そして求められる美、すべてに共通している のは、なによりも『艶』のあり方にほかならないようです。

Book Picks

【本】★★★★
題名:昭和史 1945-1989 戦後篇
著者:半藤一利
(2006/ 平凡社)

固い内容と思いきや、ざっくばらんな文章にいい意味で裏切られます。過去と現在の関係性が色濃く見えて面白いです。学校でもメディアでもなかなか教えてく れない日本国憲法制定の経緯は、きちんと知っておかないとコワイかも。「これからの日本を考える」軸を持つためにはもってこいの良書です。つくづく、正し い判断力には、様々な角度から立体的に考える視点が大事なんだと感じるこの頃。